そら。―HAPPY STORY―
ついに路地裏を抜け、俺と女は人混みのあるデパートに入り込んだ。
周りから見れば“駆け落ちする若い恋人”に見えたに違いなかった。
だが今はそんな場合ではない
見つかったらコロサレル!!
「はあっ…はあっ……!」
ここまできたら大丈夫だろ。
つかイス、イス…。
ゲームセンターの前に設置されたベンチに座り込んだ。
女も、隣にちょこんと座る。
体力があるのか緊張感がなかったのか、女は不思議と息ひとつ乱れていなかった。