そら。―HAPPY STORY―
「けい、けん…」
一瞬、夏美の表情に複雑な感情が表れた。
だがすぐに、意を決した表情になり、バクバクと食事を再開する。
すぐ顔に現れるのに、不思議と考えていることは解らない。
自分の心にしまい込み微笑む
それが、夏美という名の
純白の天使の天使だった。
「光ちゃん、っていうんだね。」
朝帰りをし、制服を取りに行くと、夏美の母親は俺を見て察したように笑んだ。
なんだか誤解されている気がするが、
とりあえずはよしとしよう。