ゼロクエスト ~第2部 異なる者
「何度来ても同じだ」
「やってみなければ分からない。それに」
彼女は左の眼帯へゆっくりと、右手を重ねる。
「あんたも知っているはずだ。
―――あたしの左をなっ!」
そのままの体勢でルティナは駆けていく。
ぱさり。
何かが頭上で聞こえてきた。
私はその音に釣られて顔を上げた。
そこには黒い翼が見える。
小さなソレは上空を横断するかのように、猛スピードで飛んでいった。
サラの時といい今回のことといい、その傀儡が空中で『浮かんでいる』姿しか目撃したことがない。
だから「あれ程の速度で飛ぶこともできるのか」と妙な感心をしつつ、私は呆然とソレを目で追っていた。
ルティナがゼリューの元へ到達する直前で、ソレは何の躊躇いもなく全身から突っ込んでいった。
左眼の眼帯に手を掛け、左拳を上げる寸前の体勢。
突然のちん入者に対して、ルティナの動きが瞬間的に止まっていた。
刹那。
頭の中が締め付けられるように痛くなった。
耳鳴り。全身の脱力感。
そして籠手下の激痛。
気が付くと私は左腕を押さえ込み、冷たい地面の上で蹲っていた。
「やってみなければ分からない。それに」
彼女は左の眼帯へゆっくりと、右手を重ねる。
「あんたも知っているはずだ。
―――あたしの左をなっ!」
そのままの体勢でルティナは駆けていく。
ぱさり。
何かが頭上で聞こえてきた。
私はその音に釣られて顔を上げた。
そこには黒い翼が見える。
小さなソレは上空を横断するかのように、猛スピードで飛んでいった。
サラの時といい今回のことといい、その傀儡が空中で『浮かんでいる』姿しか目撃したことがない。
だから「あれ程の速度で飛ぶこともできるのか」と妙な感心をしつつ、私は呆然とソレを目で追っていた。
ルティナがゼリューの元へ到達する直前で、ソレは何の躊躇いもなく全身から突っ込んでいった。
左眼の眼帯に手を掛け、左拳を上げる寸前の体勢。
突然のちん入者に対して、ルティナの動きが瞬間的に止まっていた。
刹那。
頭の中が締め付けられるように痛くなった。
耳鳴り。全身の脱力感。
そして籠手下の激痛。
気が付くと私は左腕を押さえ込み、冷たい地面の上で蹲っていた。