ヴァンパイア王子~覚醒のblood~
「はい。魔界を司る王様でございます」


「そんな偉い人が俺に何の用事で」


「用件に関しましては伺っておりませんので、存じ上げないのですが、ラシード王はヴラド様の弟、つまりレオ様の叔父にあたる方でございます」


「魔界の王様が俺の叔父!?」


「はい。そしてレオ様はれっきとした魔界の王子でございます」


「王子……」


そういえば赤銀も自分のことを王子と言っていたのを思い出して、レオはげんなりした。


自分がヴァンパイアであったということすら驚きなのに、王子とは。


思わず大きなため息が零れる。
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