ヴァンパイア王子~覚醒のblood~
「どうしてそんなことを」
「ヴラド様に王になってほしかったのですよ。
わたしの目的は差別を撤廃すること。
人間だとかコクーンだとか、そんな理由で彼らの生きる権利を踏みにじることはあってはならないと思うんです。
わたしはヴァンパイアと人間との間に生まれた子供こそ魔界の王になるべきお方だと思っています。
だからこそ人間とヴァンパイアの子供であるヴラド様に王になってほしくて闇の結社を作った。
それが叶わない今、夢を託すお方はレオ様以外にいないのです」
「なんでそうなるんだ!
臣下たちは人間とヴァンパイアの子供なんて見下してるようだぞ」
自然と敬語を使わなくなっていることに、興奮していたレオは意識していなかった。
そんなレオをラシードは不快に思うどころか、むしろ歓迎するように微笑んだ。
「臣下たちは知らないのです。
ヴァンパイアであることに誇りを持ち、血縁を大事にしてきましたからね。
しかし強力すぎる血は、人間の遺伝子を取り入れることにより更に強力になるのです。
人間界でもあるでしょう?
近親相姦や親戚などの間に生まれた子は障害を持ちやすい。
濃すぎる血は、遺伝子を壊すのです。
もちろんヴァンパイア同士がいけないというわけではありません。
ただ、王家の力は強大すぎるゆえ、薄めなければ歪みが生じてしまうのです。
現にわたしは純粋なヴァンパイア同士の子供ですが、ヴァンパイアだった頃のヴラド様の力には到底敵いません」
「だからといって、別に今のままでもいいだろう。
ラシードが王で不満を持っている者はいなそうだぞ」
「わたしが不満なのです」
「ヴラド様に王になってほしかったのですよ。
わたしの目的は差別を撤廃すること。
人間だとかコクーンだとか、そんな理由で彼らの生きる権利を踏みにじることはあってはならないと思うんです。
わたしはヴァンパイアと人間との間に生まれた子供こそ魔界の王になるべきお方だと思っています。
だからこそ人間とヴァンパイアの子供であるヴラド様に王になってほしくて闇の結社を作った。
それが叶わない今、夢を託すお方はレオ様以外にいないのです」
「なんでそうなるんだ!
臣下たちは人間とヴァンパイアの子供なんて見下してるようだぞ」
自然と敬語を使わなくなっていることに、興奮していたレオは意識していなかった。
そんなレオをラシードは不快に思うどころか、むしろ歓迎するように微笑んだ。
「臣下たちは知らないのです。
ヴァンパイアであることに誇りを持ち、血縁を大事にしてきましたからね。
しかし強力すぎる血は、人間の遺伝子を取り入れることにより更に強力になるのです。
人間界でもあるでしょう?
近親相姦や親戚などの間に生まれた子は障害を持ちやすい。
濃すぎる血は、遺伝子を壊すのです。
もちろんヴァンパイア同士がいけないというわけではありません。
ただ、王家の力は強大すぎるゆえ、薄めなければ歪みが生じてしまうのです。
現にわたしは純粋なヴァンパイア同士の子供ですが、ヴァンパイアだった頃のヴラド様の力には到底敵いません」
「だからといって、別に今のままでもいいだろう。
ラシードが王で不満を持っている者はいなそうだぞ」
「わたしが不満なのです」