ヴァンパイア王子~覚醒のblood~
「早速だが、君たちに手伝ってほしい案件がある。


それは……君たちの財力と優秀な頭脳を駆使して、この学園内で起きた殺人事件の犯人を見つけ出してほしい」

途端に、皆の顔色が変わった。


緊張が駆け巡る。


「あのっ!」


假屋崎が一年生ながら果敢にも手を挙げた。


赤銀は假屋崎を見て、一瞬瞳がゆらりと揺れた。

「どうぞ」


生徒会長が発言の許可をする。


「あの事件は病死ですよね? 変死体で発見されましたけど、殺人事件ではないと思うのですが……」


「いや、あの事件は間違いなく他殺だ。無能な警察共は、殺し方が分からないだけで病死と発表した。
理解できないのだろうな、今回の事件は常識を超えている」


「常識……?」


怜央が思わず呟くと、赤銀は怜央の顔を見てニヤリと笑った。


そして怜央だけに説明するように、事件の概要を説明し出した。

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