ヴァンパイア王子~覚醒のblood~
四人は、生徒会室の前に到着した。
むせ返るような匂いがして、怜央は立ち止まった。
急に青ざめ始めた怜央の異変に気が付き、茜が心配そうな目で怜央を見た。
やっぱり生徒会室に何かしかけがあるのかもしれない。
敏感になっているから気付いただけで、最初からこの匂いはあったのかもしれないと思い、怜央は嫌な予感を無理やり頭の中から払いながら、歩を進めた。
日向が生徒会室の扉を開ける。
部屋に入った四人は、目の前の光景に息を飲んだ。
玉座の壁に、両手を横に広げ頭を下げ、十字架のように張り付けにされている、生徒会長藤崎の姿があった。
そしてその下に、折り重なるように横たわっている上級生たちの姿。
まるで絵画のように美しく残酷な光景は、それが殺人現場であるということに気付かせるのを遅らせた。
血の気を失せ、白く固まっている死体の首筋には、二本の牙のような傷痕が残してあった。
むせ返るような匂いがして、怜央は立ち止まった。
急に青ざめ始めた怜央の異変に気が付き、茜が心配そうな目で怜央を見た。
やっぱり生徒会室に何かしかけがあるのかもしれない。
敏感になっているから気付いただけで、最初からこの匂いはあったのかもしれないと思い、怜央は嫌な予感を無理やり頭の中から払いながら、歩を進めた。
日向が生徒会室の扉を開ける。
部屋に入った四人は、目の前の光景に息を飲んだ。
玉座の壁に、両手を横に広げ頭を下げ、十字架のように張り付けにされている、生徒会長藤崎の姿があった。
そしてその下に、折り重なるように横たわっている上級生たちの姿。
まるで絵画のように美しく残酷な光景は、それが殺人現場であるということに気付かせるのを遅らせた。
血の気を失せ、白く固まっている死体の首筋には、二本の牙のような傷痕が残してあった。