蹴球魂!!!!
あたしがそう言うと、2人ともフッと優しい笑顔を見せた。

本当、敵わないね。


「とにかく、森ちんがいないから、トイレでも行ったのかなーと思って待ってたんだけど、いくら待っても戻ってこなくて…。

俺、待ちきれなくなって森ちんを探しに行ったんだよ。プール中全部を、だよ??

そしたらくーちんと唯斗先輩はイイ感じで見つめ合ってるし、まーちんと晃ちんは仲良くスライダーに並んでるし…」

「「ゔ…」」

「まーちん、言っとくけど、俺だって晃ちんの事が大好きなんだからね??」

「そ、そうでしたねー…」


すっかり忘れてた…!!!!

最近俊介がホモ行動してないから、思いっきり忘れてたぁー!!!!


「うるせぇよホモ。さっさと続き話せ」

「晃ちん怖ーい☆」


ちょくちょく話が途切れるなぁ…。

まぁ、それも俊介っぽいし、晃汰が大好きだから仕方ない…と思われるけどね??

あたしが文句言える立場でもないし…ね、うん。


「ゲホッ…そ、それじゃ続きいくね」

「うん」

「…おう」


うわ、晃汰がめっちゃ不機嫌モードになってるし…!!


「ま、それでずーっと探し回ってる内に日が落ちてきてさ。いくら何でも不安になるじゃん??

で、とりあえず森ちんと別れた所に戻ってみたら…右足の太モモを押さえてうずくまってる森ちんを見つけたんだ…」


っ……!!


「で、何があったのか何度問いただしても、頑なに拒んで答えてくれなくて…。でも、“誰にも言わないから”って言ったら、ゆっくり答えたんだよ」

「なっ、何て言った…の??」

「楠木 円を守りたかったら、少しの痛みぐらい我慢しろって言われて、耐え抜いたんだって…そう言って、笑ったんだ……」


ーズキンッ

嘘でしょ…!?なんでそんな事…!!!!
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