大嫌いだから、ね?(短編)
 でも、とても真剣に光くんがいうから、私は何もいえなかった。



「・・・」

「そうだ」



 光くんが鞄を開けて、中をいじりだす。



 ・・・もっと、整理整頓したほうがいいと思う、光くん。



 しばらくして、光くんは鞄の中から私に差し出したものは・・・。



「これって・・・」



 差し出されたのは一枚のしおりみたいな紙で・・・そこには茶色く変色した四葉のクローバーがセロテープではられてあった。

 クレヨンで書いたイラストと一緒にたどたどしい字で、ごめんねひなちゃんとかかれてあった。



「・・・あのときの、クローバー?」

「返そうと思ったけど、渡せなくて・・・。恥ずかしくて、ガキだったから。

 ずっと、本にはさんだままだったんだけど・・・。

 やっと、渡せた」

「・・・ありがとう」

「でも、茶色く変色して・・・あんまりだから」



 いいながら、今度は小さな包み紙を私の膝の上に置いた。



「やるよ。あけてみて」

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