友達でいたかったの【短編】
「ごめんね、こーちゃん」


「…なんで謝んだよ?」



「わかんないけど…たぶん、これでもう今まで通りの仲良い友達には戻れないよね?」



うつむいたままの俺に向かって、一人芝居を演じるかのように沙羅は話しかけ続けた。



「こーちゃんは私のこと恋愛対象に見てなんかないことわかってた。

だからゆりなちゃんと付き合い始めたときもショックだった反面妙に納得してる自分もいて…」


軽く目を閉じた沙羅の長いまつげの上に雪のかけらが乗り、すっととけていった。


そしてまるでその雪融け水のように涙がひとつぶ沙羅の頬をすべっていった。



「こーちゃん。元気でね」


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