友達でいたかったの【短編】
「え?」
「だってもう会うこともないんでしょ?」
沙羅の疑問系の言葉の中にはなぜだか強い確信のようなものを感じた。
ここで俺が沙羅に好きだと伝えなければ、2人のつながりはなくなってしまうのだろうか。
でも、たった今自分の気持ちに気づいたばかりの俺は何も言わずに、いや何も言えずに佇んでいた。
「こーちゃんは、親友だよ。きっとこーちゃんが私をそう思ってくれてたみたいに」
少しの間の後、沙羅は自分に言い聞かすかのように小声で「親友だよ」とつぶやいた。
「私はこーちゃんに幸せになってもらいたいし…。でもこのまま仲よくしてたら、私こーちゃんの幸せ願えないから」
ふいに浮かせた2人の視線がぶつかった。沙羅はすぐに目を伏せてしまったけど…。