お隣りさんlover






今日は渓ちゃんとデートの前日
バイトも早く終わって今から緊張してる

多分渓ちゃんは軽いノリで言った事だからそれ程気にしてないと思うけど

私は違う




由希子に電話したいけど
きっと夏休みは由希子も忙しいから出ないと思うしなぁ…

こんな事で寝れなかったって言ったら絶対渓ちゃんに笑われるな


今日も補習かな

昨日は一日会ってないし
今日もまだ見てない

気になるけど…干渉はしないんだ



渓ちゃんの進路が決まるまで



こんな贅沢な思いしてんだからそれくらいのケジメはつけないとって

自分で決めた




「かなっ!夏休みだって言ってダラダラしてないでたまには勉強したら~?」

「あついもん…まだ始まったばっかだし大丈夫だって」



リビングのソファで寝てる私にウルサく掃除機をかけながらお母さんが言う



その音に負けじと蝉の鳴き声も際立って来た




もう真夏になってきてる




「渓ちゃんは夏休みも補習なんでしょー?
奏も来年なんだからしっかりしないさいよ」




そう言いながら隣の部屋に掃除機をかけに行った

何でお母さんは渓ちゃんに甘いんだ




私並みに




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