お隣りさんlover
自転車はいつも曲がる交差点を曲がらずに坂を下った
「奏、前!前!」
さっきの私の真似をして言う渓ちゃん
「うわ・・・凄っ」
坂を下りながら前を見た
そこには
満点の星空と夜景
宝石のような…
「明日は晴れだな」
「そうだね、めっちゃ星出てるしね」
こんな綺麗な空がこの街にあるんだぁって
17年この街で育って初めて知った
渓ちゃんは何でも知ってるんだなぁ…
すごいや・・・
「ねぇ渓ちゃん」
「おぉ?」
「また連れて来てね~
そん時は本物の愛車で!」
「本物~?十分だろこれで」
「やだ!!」
渓ちゃんの後ろからもいいけど
いつか渓ちゃんの隣りでまたこの夜景、見たいな