。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。


“フフっ。また具合が悪くなったらいつでもおいで♪”


なんて書いてある。


確かめるまでもなくそれがあの変態医者のものだと分かった。


ゾゾっ!


俺の背中に色んな意味で悪寒が走る。


今度あいつの病院に入院してみろ?次の日には解剖されて、体のパーツがホルマリン漬けにされてるに違いねぇ。


もしくは変な人体実験。


あの病院はある意味ナチスのアウシュビッツだな。


ホントにあの“鴇田”の血の繋がった兄貴なのかよ。未だに信じられねぇけど。


そんなくらだねぇことを考えて、俺はふっと診断書を追う視線を止めた。






一結―――……


あの笑い方、誰かに似てると思ったら、あいつ……


あの変態医者に似てるんだ。


あいつ確か独身だったよな。弟の鴇田もだ。


あいつら兄弟どちらかの―――隠し子?


でも年齢が……、って言うかあいつら一体いくつなんだよ。


琢磨さんよりは年上ってことは分かるけど、若そうに見えるし……二人とも高く見積もっても32、3ってとこだしな…


う~ん…年齢不詳……


首を捻って考えるも、どうしても隠し子には思えなかった。


だってあの兄弟だぜ?


兄貴は生きてる女の体よりも、その中身に興味がありそうな変態医者だし。


弟は龍崎 琢磨に惚れ込んでる。こっちも若干アブナイ思考の持ち主だ。


どっちにしろヤバい兄弟だぜ。



と言うわけで隠し子と言う仮説は、俺の中で早々に消えうせた。






それより明日だ。


明日っからまた朔羅と四六時中一緒に居られるわけだ♪



だけど狼たちが狙ってやがるからな。気をつけねば。





そんなことを考えているうちに、やがて眠りに入っていった。



夢でも朔羅に会えればいいな。




ずっと



ずっと顔を見ていたい。あいつの近くに常に居たい。



そう願う俺が一番アブナイんじゃないか?






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