。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。
ど、どーしてこのタイミングに!!
って言うかこんなところでコトに及ぼうとしたあたしたちが間違ってるのか。
気恥ずかしさからあたしは慌ててスカートの乱れを直すと、テーブルから飛び降りた。
「誰か中に居るの!?」
ドンドン!扉を叩いている。
「「ヤベっ!!」」
二人して顔を青くすると、戒はあたしを裏の通用口を指差した。
「朔羅、行け!あとは俺がごまかしておくからっ」
「え!…うん!悪いな」
あたしは慌てて戒が指差した通用口に向かいつつも、ちらりと振り返ると戒が恥ずかしそうにちょっと笑って手を振っている。
「行ってくる。また後でなっ!」
あたしは小声で応えて、手をぶんぶん振った。
「おう!気ぃつけてな」
戒も小声で答えてくれた。
―――
何とか無事に通用口から外に出ると、
はぁ~~~
あたしは今更ながら緊張の糸が切れたのか、へなへなとその場に座り込んだ。
き、緊張した………
でもでも!
あたし………イヤじゃなかった…
嬉しかった。
ドキドキした。
前までは―――戒に抱っこされると嬉しいけど、それで満足してて、
だけど今回は抱っこだけじゃ物足りなかった。
あたしはその先を―――望んでいた。