。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。
わけも分からず急に不安になって、あたしはわざとらしく空元気に笑った。
「絶対来てよ。名前も……」
言いかけて、あたしは笑うのをやめた。
叔父貴があたしに投げかけてくる笑顔と同じだけ真剣に―――
まっすぐ視線を返す。
「店の名前も決めてあるんだ」
「へぇ、随分気が早いな。で?何て名前なんだ?」
「“琢磨”――――」
叔父貴が顔に笑顔を浮かべたまま、固まった。
隣の鴇田も同じように、時が止まった様に静止している。
あたしの言葉が意外だったのか、二人とも表情を固まらせたままぴくりとも動かない。
「ど、どーしたの?」
慌てて聞くと、二人ともまるで呪縛が解けたかのように動きを再開させた。
「いや。何でもない………」
叔父貴はちょっと笑って顔を逸らした。
変な二人………
あたしが店開くことがそんなに不思議なことなのかな?
そんなことを思いつつも、何か府に落ちない引っかかりみたいなものを覚えた。