。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。
女優!?
◇女優!?◇
でもキョウスケが戒にそのことを言ったら―――
色んな意味で恐怖だっ!!
あたしはサーっと顔を青くした。
いや、待てよ。本当にキョウスケだったのか?もしかして寝ぼけてただけかもしれねぇし!
そうだよ!
ってこの考え一体今日どれだけ繰り返したんだよ!
出口のない答えが見つからないまま、謎だけがぐるぐるあたしの頭を支配してそのことを考えると目を回しそうだ。
叔父貴もこの頃様子が変だし―――
何だかあたしの周りがめまぐるしく変化しつつあるような……そんな居心地の悪さを覚えながらも、
会話は弾んでハンバーガーを食べ終えるとあたしたちは今度は服を見に行こうと決めて店を出た。
「おなかいっぱい~」
「ほんと~。ちょっと食べ過ぎちゃったね」
そんな会話を交わしながらスクランブル交差点で信号が変わるのを待っていると、向こう側のでっかいビルのこれまたでっかい電光大型ビジョンにふと目がいった。
叔父貴の会社にも最近似たような大きさの大型ビジョンを取り付けた。
かなりのCM効果があるようで、興味深い映像を流すと道行く人が足を止めてくれるとか。
確かにあんだけでかけりゃ嫌でも目に入るわな…
そんな思いでぼんやりと眺めていると、化粧品のCMから映画の予告らしいものに変わった。
東京の街が映像で流れ、その中を一人の女が歩いている。
きれいなハチミツ色をした長い髪。
スラリと高い背。白い―――着物。
袂が優雅に揺れ、女が振り返り、
あたしは目を開いた。
イチ―――………