。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。
昨日の夜喋ったことがすべて夢だったんじゃないか―――って疑いたくなるぐらいキョウスケは自然体。
タクに弄られながら、それを嫌がりながらも茶の間に入っていった。
夢………?
あたしまた知らない間にお酒を飲んだ??
いやいや…昨日のことは、はっきりと記憶に残ってる。
あいつの温度や、香りまで鮮明に。
きょ、キョウスケが覚えてないのかな―――
ヤケ酒でもして記憶がぶっ飛んでるとか??そーいやちょっと顔色悪かったような……
いやいや、あいつに限ってそれはなさそうだし。
できた朝食をトレーに乗せて、恐る恐る茶の間を覗くと、キョウスケは机に肘をついて額を押さえていた。
肘で影になってるからよく表情が見えないけど―――どことなく体調悪そう??
「お前大丈夫かよ。二日酔いか?」とタクも心配そうにキョウスケの顔を覗き込んでいる。
「それともメガネの野郎とがんばり過ぎて、寝不足か?」
おいっ!タク!!朝からそのテの話はやめてくれよ。あたしは恨みがましくタクを睨んだが、タクはちっとも気付いていない様子で
がははと笑って、キョウスケの背中を力強くバンっと叩いた。
予想外にキョウスケは机の上に崩れるように突っ伏すと、さすがにタクも心配そうに顔を歪めた。
「おい…大丈夫かよ……って、おめぇ!すげぇ熱じゃねぇか!」
大きな声で驚きながら、タクはキョウスケの肩を揺さぶった。
熱―――……!?