。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。
―――!!
「なっ!?イチ!!?お前あの女と会うたんか!」
さっきまでの和やかムードはどこへやら、俺は響輔の首を絞めるぐらいの勢いで聞いた。
「ええ、昨夜。向こうが俺のことを尾けてきたんです」
尾けて……
「あの女は何て……?」
俺の問いに響輔は薄く笑った。
「天気の話とか、あと俺がモテないことも見抜いた。意外と鋭い…」
「天気!?お前がモテない!?そんなこたぁどーでもいいっ!他に何か話さんかったんかい!!」
胸ぐらを掴むような勢いで響輔を覗き込むと、響輔は俺の手首を熱い手で掴んできた。
「分かってますて。せやかてあの女も並の女やない。そう簡単にシッポを掴まれる様なヘマしいひん。でもあの女、また必ず俺のとこに現れる。そのときが勝負や」
響輔の黒い瞳は真剣で鋭い光が宿っていた。
響輔がこうゆうのなら間違いないだろう…
だけど、何でイチは響輔の元に現れた……?
「それにしても響ちゃん…何か楽しそうやな…イチはそんなイイ女なのか?だったら朔羅をさっさと諦めてその女に行け」
「確かにカーチェイスは楽しかった…フェラーリをあそこまでぶっ飛ばせる女は並じゃあらへんな」
響輔は遠い目をして言った。
カーチェイス…フェラーリ……お前何やってんだよ…