。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。
(招かれざる)客!?
◇ (招かれざる)客!? ◇
ってかよく考えたら“恋に効くクスリ”ってこいつ意外にキザっ!!
でもリコは「ロマンチストですね」なんて目が真剣。
「フフッ。お嬢さん、風邪をひいたら是非私に診せてくださいね」なんて言ってるし。
「だめ!お前が絡むと絶対おかしなことになる!」
「心外だな」ドクターはメガネを直すと、ふぅと小さく吐息を付き、キラリと妖しく光るメスを取り出した。
そのメスの先をキョウスケの腕に滑らせている。もちろん切ってはいないけど。
「ちょっと!何してんだよ!」
ぎょっとして勢い込むと、
「何って、彼の血液を少々ね♪フフッ」とまたも妖しい笑み。
「血が欲しいなら、注射器で採血するべきだろ!!ってかその血を何に使うんだよ!」
やっぱただの変態野郎だ!!
なんてわぁわぁ喚いていると、キョウスケがぱっと目を開けた。
「わっ!どうした!?キョウスケ…、煩かったか?」
だけどあたしの問いにキョウスケは天井を睨んだまま、
「客だ」と小さく呻いた。
「客………」出入り口の方を見ると、あたしは目を開いて固まった。
「これはこれは。どうゆう組み合わせですか?」
腕組みをした鴇田が、いけすかない笑みを浮かべて立っていて、あたしはまばたきも忘れて、鴇田を凝視した。