。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。
戒は大きな琥珀色の瞳をさらに大きく開いて、ちょっとまばたきを繰り返してた。
「…って、言わすなよ!こんなこと!!
分かってンよ。戒だって男だから、そーゆうことしたいって。
そりゃあたしも同じ気持ちだけど、心の準備とか、雰囲気とか。
そうゆうの大事にしたいの」
あたしは赤くなったままの顔で、ぷいと顔を逸らした。
戒がふっと笑みを漏らす。
な、何だよ!笑うこたぁないだろ!!
乙女チックで悪かったな!!
そう思いながら戒を睨んで、顔を戻すと、こいつはあったかい微笑みを浮かべて、またあたしの頭をぽんぽんと軽く叩いた。
「そっか…ごめんな。
気付かなくて」
ちょっと恥ずかしそうに笑って、戒はあたしを抱き寄せてきた。
あったかい胸にまた抱かれると、何故かすごく安心できた。
ぎゅっと戒の背中を抱きしめると、温かい体温があたしの腕に伝わってきて、二人の体が一つに解け合える気がした。
「俺さ、お前が嫌がったのは、俺が怖かったんじゃないか、って思ってさ」
「……怖い?」
「……ん。何か強引だったし、“強姦”って言われたとき我に返った。
俺がしてることは結局は雪斗と同じことなんだな。って……」
戒―――