。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。
言いたいことちゃんと伝えて―――かぁ…
叔父貴も優しいけど、あいつ……
戒も
本当に優しいやつだよな。
さっきの電話でわかった。
本当は戒もこの花火大会を楽しみにしてたってこと。
あたしと一緒に見たいと思ってくれてたこと。
でも―――
あいつは自分の気持ちより、あたしの中にあるわだかまりを解決するほうを優先させてくれた、ってわけだ。
だったらあたしのできることは、戒の優しさに、厚意に素直に答えるべきだ。
「叔父貴…鴇田の謹慎いつ明けるの?」
あたしは決心して口火を切った。
空に浮かび上がる美しいまでの花火が、叔父貴の頬を明るく照らし出し、
だけどその顔が少し青白く見えたのは―――
気のせいだろうか。