。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。
それでもしばらく喚いていた奴らに、あたしの身の潔白(?)を訴え続けて、何とか理解してもらえたのはそれから一時間後のこと…
って言うかみんなしつけぇよ!
着替えを終えた戒とキョウスケも交えて、それぞれ家に帰ろうということになった。
午後5時。ちょうどいい時間だ。
「そだ、戒。叔父貴が言ってたよ。御園医院に診断書取りに行けって」
「診断書か。それって急がないとまずいのか?」
「早く取りに行けって言ってたよ。叔父貴の方に電話が掛かってきたみたいだし」
「ゲ。マジで!」
戒は苦い表情を浮かべて、ぶっきらぼうにポケットに手を突っ込んだ。
「できればあいつに世話かけたくねんだよな」なんて口の中でブツブツ言ってる。
「でも明日っからバイトなんだよなぁ。朝から晩まで」
「そーなの?んじゃあたしが取りにいっておいてやるよ」
「マジで?助かる♪」
にこっと笑顔を浮かべてあたしの方に振り向かれると、また心臓がキュっと縮まる。
でもDr.鴇田かぁ。
「あたしあいつ苦手…なんだよなぁ」
「じゃ、俺も一緒に行きましょうか?」
と、隣を歩いていたキョウスケが話に加わった。
「マジで??助かる~♪」
「お前も一緒かよ」と戒は面白くなさそうにキョウスケを睨んでいたが、やがて諦めたように肩を竦めた。
「ま、いいか。お前よりあの変態医者の方がよっぽど危険人物だからな」
そうなんだよねぇ。
戒が言う通り―――
あいつは色んな意味で危険な医者だ。