軽業師は新撰組隊士!


原田にも言ったとおり、犯人の目星はついている。

はなしたら、どうやら楓もそうらしい。


「あまり、疑いたくはありませんでしたが……。」

「ま、証拠を掴むしかねえな。」

「…どうやって?」

「意外と簡単な方法だよ。ちょっとばかし面倒だがな。」


そう前置きして、俺はその方法を楓に話す。

楓はうんうんと頷きながら聞いていた。


「…あ、本当に簡単ですね。」

「だろ?」

「でも、時間かかりますね…。」


ま、この方法じゃ仕方ねえ。


「三日。三日間だ。その間、お前は部屋に居ろ。飯は俺が持ってくる。」

「え?でも…。」

「お前が外に出ると、噂が悪化するかもしれねえだろ?犯人探しは俺がやる。」


“噂が悪化する”のところで楓は顔をひきつらせた。

……なんかしたな?

まぁ、いい。


調査開始、とでもいこうじゃねえか。



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