軽業師は新撰組隊士!



この時代にタイムスリップしたときに着ていた服は、髪紐とサラシへと姿を変えている。


今着ている服は、ナンパしてきた男を闇討ちして倒し、剥ぎ取ってきたものであり、…つまりは。



「一着しか…もってません。」


今着ている服以外はないのだ。

昨日、隊士が全員風呂に入り終わったあと、楓も入った。


他の隊士が入ってこないように、外で山崎が見張りをして。



しかし上がったあと、着替えがないことに気がつき、仕方なくもう一回着たのだ。



「あー、買いに行くか?」


土方がそう言ったのを聞いて、楓は首を横に振る。



「いえ、ただでさえお世話になってますから…、皆さんが着なくなった服でもいただければそれで。」


「大きさが合わねーだろ。」


「うっ。」



なぜか、大柄な人が多いのだ、新撰組は。




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