ストーカーティーチャー cLAzy for YOU...

「・・・寒っ。」

いくらまだ9月とはいえ、深夜は少し肌寒い。

着物の羽織りくらい持っていけば良かったかもしれない。


誰もいない路地を歩き続ける。


「よう、大輔。」

「!」


・・・制服のままの邦是が現れた。

「ごくろーさん。」

ニッコリと笑う。


「・・・本当に俺を利用したな。」

「ぁはは。

何言ってんだよ。

大輔じゃないと、あんな大人数の中、生きて帰れないでしょー?」

「・・・。」

「そー、睨まなくても。

本当だよ。

僕がハメられてるって、すぐピンと来るのも、大輔くらい。」

そう言って、邦是は俺の肩を叩いた。


「まぁ、お前なら万が一死んでも差し障りは無いからね。」


そう、呟きながら。






高校生犯罪王子。

コイツは人を殺めることに生きがいを感じる、

自分が1番強いと世間に見せつけることに生きがいを感じる

卑劣で残酷な犯罪者だ。


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