Love Box:)
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――事の発端は横田さん
私はデパートの受付OLという、定番職についたわけで。
横田さんはそこの上司、だ。
「お前、東都大だったっけ?」
『…え?あぁ、はい』
「俺もなんだよねー」
『そ、うなんですか?!知りませんでした』
横田さんと向かい合って言葉を交わす飲み会の席。
私の驚いたような反応に、片眉をさげた横田さんは苦笑。
「だよなぁー!だって、俺、いつもアイツと居たかんなー」
横田さんはどこか大袈裟に開き直るように、生ジョッキを一気飲み。
『…アイツ?』
「井上 達矢。知ってんでしょ、どうせ」
プハーッ、と旨そうな吐息をはいて、横田さんは私をみた。
(…井上、先輩)
知らないわけ、ないじゃん。
『は、はい。有名、でしたもんね』
誤魔化すように左下に視線を逸らして、相槌を打つ。
頬の赤みはお酒のせいに、しよう。
「あいつの横に居たら、誰も俺のことなんてミネーヨ」
知らないわけ、ない。
(…だってずっと。24になった今だって、)
―――スキ、だから