高校四年生(ラジオドラマ化決定!)



桐生美玲はスウェット姿のままでは三田村という教師に会いにくいらしく、着替える為に部屋に入った。


俺は玄関の外で待つことにした。三田村も此処へ来るようだから、出迎えも兼ねてだ。


しかし教師に会うのに別に格好なんてどうでもいいんじゃないか。そもそも男か女か訊いてなかったな。ま、俺にはどうでもいい事実だが。


待てよ、三田村がこんな惨状を目撃したら俺と同じリアクションするんじゃないか?格好を気にするぐらいなら、玄関をどうにかするか、別の場所で会うべきじゃ……。


やはり1人で座ってボーっとすると余計な詮索ばかりしてしまう、普段なら気にすることない細かいことまで。


「あれ、お前は」


「…………どう、して」

俯いていた俺に声を掛けた男。見上げた瞬間、全身の血液が冷たくなった。


「中澤……真弥」



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