高校四年生(ラジオドラマ化決定!)




何もしなくても腹だけは立派に減りやがる。空腹だけは我慢出来ない、胃液が喉まで戻るとさすがにキツい。



ポケットをまさぐると、五百円玉一枚と十円玉が六枚ある。



「560円か。パン、おにぎり……なんでもいいか腹が満たされりゃ」



中年オヤジのように「よっこらせ」と顔を苦くし起き上がる。メタボじゃないから腹に負担は掛からずしんどくはないが、面倒くさいし、溜め息もセットだ。



近くのコンビニに取り敢えず向かう、目的は食い物。


そのあとのことは何も考えてない。


時の流れに身体を預けるって言えば格好いいが、要は何もしないってことだ。



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