高校四年生(ラジオドラマ化決定！)

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「はぁ？桐生善三の依頼って意味不明だしっ」


「おい柿田、止めろ」


柿田刑事は桐生善三の名を耳にすると、ぶつける場所がない怒りが込み上げた。


「部下の教育ぐらい正確にしておいてほしいものだな、前田刑事」


「っの野郎、先輩を馬鹿にすんじゃねぇぞコラ」

「柿田、止めろって言ってんだろ。いちいち噛みつくな」


「狂犬の柿田に元中野北連盟総長前田か、貴様らデスクワークがお似合いだ。現場で仕事されたら迷惑にしかなりようがない」


数人の刑事の中央に立つ柿田と前田に挑発的な発言をする隻眼で強面な男は、かつて前田刑事と同じ部署で働いていた同期の畑岡刑事だ。


現場での検挙率は署内でNo.1の実績を持つ。


「さっさと本題に入れよ畑岡、こっちだって仕事があんだよ」


「ふっ仕事ね。命懸けの我々と違い平和な場所で給料貰えるんだからな、羨ましいよ。まあいい、詳しい依頼内容は桐生氏の自宅で説明するらしいから、今から桐生氏に会いに行け」


「先輩、マジ我慢ならんすけど」


「柿田いいから行くぞ」

前田刑事は今にも殴りかかろうとする柿田刑事を宥め、桐生善三の自宅へ向かう。


「畑岡」


「何だ、不服でもあるのか？」


「チャックぐらい閉めろよ、笑い堪えるのキツかったわ」


「あっ」


鋭い一言だけ置いて。


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