LOST MUSIC〜消えない残像〜
――星……羅……。
これは本当なのか――?
「……星羅……」
勝手に愛しい名前を、空気に消え入りそうな声で紡いでいた。
星羅が目の前にいる……。
これは幻――?
星羅に会えるなら、たとえ幻でも夢でもいい。
でも、本当に、本当に、星羅なのか……?
俺は微塵も動けず、その少女の姿だけを瞳に映していた。
目頭が熱をもつ。
……何でこんな俺の前にもう一度……?
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