天国までのlimit
入院してしばらくたった。

相変わらず何の変わりもない日々を過ごしている。

良くなってるのか、悪くなっているのか、それすらもわからない。

いつまでこの辛さが続くんだろう。

そんなことを考えながら、うちは屋上でぼんやりしていた。

すると後ろからいきなり腕をつかまれて、言われた。

「まだ死ぬのは早い!!!」

今何が起こってる?

「死ぬな!」

「はっ?死ぬって何のこと?」

「えっ?死のうとして、屋上であんなにため息ついてたんじゃないの?」

「な訳ないじゃん!外の空気を吸おうといただけだし。」

「じゃあ何であんなにため息?」

「それは内緒」

「教えてくれよ。」

「しょうもないことだから。」

「それでもいい!ため息つくくらい悩んでることは、誰かに話すのがいいぞ♪」

何でそんなにうちに構うの?でもまあ話してみるの悪くない。

「じゃあ話すよ。うちは最近がんが見つかって、入院しだしたの。治療が辛くて、いつまで続くのかなって悩んでた。自分で頑張るって決めたのに。決意弱いな、うち。とまあただそれだけのこと。しょうもないでしょ?」

不思議な彼は静かに話を聞いてくれた。そして

「全然しょうもなくねぇよ。お前、ガンなのか?」

「お前じゃなくて、あゆみ。うん、ガンだって。症状がかなり進んでるみたい。」

「お前死ぬのか?」

「死なないよ。なおる可能性は0じゃないっていってたもん。」

「強いんだな...」

強い?はじめて言われたよ。そういえば...

「名前は?」

「海斗。島田海斗って言うんだ。今日はたまたま友達のお見舞いできたんだ。そしたら自殺しそうなやつ見つけて焦った。」

「だから死のうとしてないってば!」

「悪い02((汗」

そんな他愛もない会話も、久しぶりだったから楽しかった。

「メアド教えてくんね?」

「いいよ♪」

そう言ってうちはこの不思議な男の子と出会ったんだ。

「じゃあまた連絡するわ。」

「うん、バイバイ♪」

こう言って別れた。





また会いたいな。そんな気持ちが芽生えてきたんだ。



< 8 / 22 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop