天国までのlimit
しばらくして、うちは海斗君にメールを送ることにした。

「でも、何て書けばいいんだろう?」

メール打つのって、こんなに悩むものだったっけ?

もう、普段どんなことかいてたか、わかんないや。


なんで、こんなに手が震えるの?

どうにかこうにか、メールは出来た。

でも、送信ボタンが押せない。

うちがためらっていたら、突然...

~♪~♪~♪~♪~

誰からだろう。見てみると、



差出人:島田海斗

件名:無題

本文:今日は楽しかった。また会いに行ってもいい?



海斗君からだった。嬉しかった。

会いに来てくれるなんて...

うちはすぐに返信した。




宛先:島田海斗

件名:ありがとう

本文:いつでも会いに来て♪うちこそ、海斗君にお礼したいし。ありがとう♪




送信しようとしたその時、

クラッ...ヤバイ、めまいがする。






目の前が真っ白に...









気がつくと、お母さんが心配そうにしている顔が目に写った。

そっか。うち、あのまま倒れたのか...

「良かった。気がついた。」

お母さんはほっとした顔をした。

「心配かけてごめん。」

「謝らないで。あんたが無事ならそれでいいんだから。」

お母さん、寝てないんだろうな。目の下のクマがすごい。

「薬を投与したから、楽になるって♪」





あぁ、病気はどんどん進行してるんだな...












うちはこれからさらに辛い試練があることなど、このときはまだ、知らなかったんだ。




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