WHITE~愛しき友よ~《戦争哀歌【BL】》
66年目の夏
天人の手紙を受け取ったのはそれから2週間後。



天人は神風特攻隊の一員として敵艦隊めがけて…わが命を散した。



仲違いしたまま別れたあの夜を悔やんでも…



永久に時間は戻ってこない。



天人が死んで…66年目の夏が来ていた。



僕はまだ…生きていた…ーー



「冷たいお茶が入りました…今日はどうもありがとうございました」



檀家の家を回り…夏の時期は忙しい…



僕は天人の魂を弔う為に…出家した。



頑なに自分の気持ちに正直に生きたため…結婚は出来なかった。



今年の夏も暑くなりそうだ…ーー


 

 END★






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