遠いキミへ -あの頃の恋-
頼玖は授業中もずっと昼寝。
けど、頭がいい。
そしてスポーツもできちゃう。
こんな人初めてだ…。
「あぁ〜、また負けたーっ」
「俺に勝つなんて不可能〜」
いつしか私と頼玖は、2人でテストの点を競う仲になっていた。
「勝ったんだからごほうび!!」
「…はい?ごほうびって…?」
頼玖はニヤニヤ笑う。
こいつ…何か企んでやがるな。
そして私の耳元で小声で呟いた。
「付き合って」
一瞬、何が起きたかさっはりわからなくなった。
〝付き合って〟…?
今そう言ったよね!?
「どどどど…どーゆうこと!?」
「照れちゃって〜、可愛いー♪」
む…むかつく!!
植原頼玖!!
「照れてないし!それに、付き合うのムリ!!好きな人いるし」
「は?誰だよ」
頼玖はちょっとキレ気味で言う。
「何でキレてんの?」
「別に」