僕らの瞳にうつる世界。


「…っ………」



あっくんとの思い出はいつだって笑顔で満ち溢れていた。


2人、いつも笑ってたね。


汗をかきながら素振りをするあっくんを、ただ見つめる時間がすごく好きだった。


夢に向かって頑張っているあっくんは、最高にかっこよかったよ。


……もうすぐで、会える。


橋の上から川の水を見下ろす。


昨日大雨が降ってたから飛び降りたら、きっと死ねるだけの水かさはある。


ネックレスを胸に当てて目を閉じる。
そして、空気に体重をかけようとした…


――…その時だった。


ポロンとギターの音が聞こえたのは。
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