僕らの瞳にうつる世界。


そこには目をちゃんと開けた先輩が。

意識が、ある。



――… 生きてる。



明日香があまりに深刻そうな顔をするから、植物状態にでもなったのかと思った。



「先輩?」



ゆっくり、先輩がこちらを見る。


笑って見せると彼は包帯がグルグル巻かれた頭を斜めに傾けて不思議そうな顔した。





「お前……だれ?」





…神様。

あたしに幸せは与えてくれないのですか?


こんなの、酷すぎます。





























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