僕らの瞳にうつる世界。
「先輩、思い出して下さい!」
夢を。あたしのことを。
――あたしを先輩の中から消さないで。
「結衣ちゃん、出よう」
半ば強制的にあたしは宝先輩に手を引かれ、病室の外へと出て病院も出た。
冷たい風は
容赦なくあたしにぶつかって来る。
落ち葉を踏み締めると乾いた音が鳴る。
「うっ…ひっく……」
涙。涙。涙。
ただただ悲しくて寂しい。
ねぇ、先輩。
先輩の夢はいつの間にか
あたしの夢にもなっていたんだよ。
あたしも追いかけてた。
絶対叶って欲しいって思ってた。
「結衣ちゃん……」
苦しそうにあたしを呼ぶ宝先輩の声。