腐女子も恋していいですか?
「瑞穂ぉ。桜庭の言う通り、聡くんとそういう仲なのぉ?」
 興味津々な様子で、舞が聞いてくる。


「マジで? 瑞穂いつの間に! ちょっと、どーなってんのよ」
 聖は、どうして話してくれなかったと言わんばかりに、肘で突いてくる。


「つき合ってるわけじゃないんだって。ちょっと頼まれごとをされて」
「何よ、頼まれごとって」
 聖が、まだ納得できないと詰め寄ってくる。


「それは…」
 妹さんのこと話してもいいのかな…。でも、妹さんがBL好きってこと教えることになるし…。いいのかな。私の口から言うのじゃ、イケナイ気もするし…。


「それは、何よ」
「…うーん」
「何よ、私たちに言えないことなの?」
 聖が、早く話しなさいよと詰め寄って来る。


「まぁまぁ、聖。瑞穂が話したくなったら、でいいじゃなぁい」
 たしなめる様に、舞が助け船を出してくれた。


「舞は年上の彼氏がいるじゃない。だからそんな余裕でいられるのよ。私は彼氏がいないんですからね。瑞穂に彼が出来るのは、私の問題でもあるの!」


 なんで、私に彼が出来ると、聖の問題になるのよ。


「ねー、どうなの瑞穂!」
「どうって、言われても。だから、聡くんとはつき合ってないんだって」
「そんな答えじゃ、納得出来ないってば」
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