それでもあなたに恋をする
本当に、山口君の行動は予測不能で。

何故か私はペースを乱される。




…でも、今は仕事に集中しなくちゃ。

無理矢理頭を切り替える。





「――ふぅ、終わった。」


社員の大半が出席する歓迎会に、遅れる訳にはいかない。

社長と常務も乗せて行かなくちゃだし。

お二人は毎年飲酒組だから、決まって私はハンドルを握る役。


まぁ、これも大事な秘書の仕事だわ。



「山口君、社長室へ行って声をかけて来てくれるかしら?」


「……課長?」


「…?どうしたの?」


「お二人はもう、会社を出られました。」


「………え?」

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