それでもあなたに恋をする
「…///」
思っていたより近くに山口君の顔があって、思わず頬が熱くなる。
そんな私の動揺を知ってなのか、偶然なのか。
山口君はそっと私の頬に触れた。
「違うなら、どうしてそんな顔をして涙を流しているのですか?」
「…え?涙…?」
「はい、泣いてますよ。」
そう言って、親指で私の涙を拭ってくれる。
「やだ、どうして?」
涙なんて人前で見せた事無かったのに。
もう自分で自分が分からない。
すっかり山口君のペースにのせられているみたい。
しっかりしなくちゃ。
そう思うのに、涙は音もなく流れ続ける。
山口君は何度も何度も涙を拭ってくれた。
それからしばらくすると、その指が優しく私の顎を持ち上げる。
「…だ、ダメ――…」
さっきのキスがフラッシュバックされて、抵抗しようと声をあげるけど――…
何の効果もない位の弱々しい物。
すると、山口君はクスリと笑う。
「そんな"ダメ"じゃ、逆効果ですよ。」
そう囁き、唇を重ねた。