【短編】12年の想い

~亮~

~亮Side~


俺には小さい頃から一緒におる子がおる。

いつも俺の背中追っかけてくる子。

小さい頃からずっと一緒で小さい頃からずっと可愛いって思っとった。

忘れてるやろな。

チョコが幼稚園、俺が小学生の低学年のときに結婚の約束したの。

俺はあれ以来14年間、チョコに片思いや。


彼女がずっとおらんかったわけやない。

今までに3人と付き合った。

全部向こうからで断ってもきかないってのが理由やけど。


絶対チョコには話せへんやった。

チョコがそれで遠慮して去って行くんがこわかった。


そんなチョコはあるときから急に大人びた感じになってきた。

ドキッとする仕草を何度も俺の前で見せる。

勘違いやってわかっとる。

チョコは俺のこと”お兄ちゃん”としか思ってないってわかっとる。

でもたまに”もしかしたら俺のこと好きなんやないんか?”って思うときがある。

でもそれが勘違いだったって気付かされたのは母親とチョコが喋ってたときに聞こえてきたチョコの言葉。

母親が年上と年下どっちがええか聞いたときに言った言葉は

「年下ですね。」

やった。


絶対俺とちゃうやん。

4つも上、しかもチョコは高校卒業、俺は大学卒業。

おっさんやな・・普通やったら。

勘違いやったな・・ほんま。


そう自分に言い聞かせて自分の想いを沈静させようとしとった。

でも大学4年の春から付き合っとる彼女に言われた言葉は


「亮はいつも上の空や。誰のこと考えとるん?好きな子おってもええって言うたけどわたしとおるときはわたしのことも考えてや。」


彼女はキャンギャルをしてる美人やった。

でもそんな彼女をも不安にさせてしまっとった。

14年の想いっつーのは簡単に消したり出来ひん。
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