GOLD BOY
「まぁ、わかってるならちょっとずつ治しなさいよ!」
奈美はそう言って優しく笑った。
「…うん。」
きっと他にももっと聞きたいことあるんだろうなって思った。
「ところで今日放課後暇?」
「…へ?」
「暇でしょ」
「はい?」
「よーっし決まり!」
「は、え、」
言うだけ言って、奈美はまた前を向いた。
「…しょうがないなぁ。」
返事の代わりに、そう奈美に言った。
そしてこのショッピングがあたしの日常を180度変えることになるなんて、今はまだ知るよしもなかった。