秘密の契約 書籍化記念番外編
誰もいないブランコに座り、ぶらぶらと足を動かす。



何回か行ったり来たりとブランコを動かしていると、合わない大きなサンダルが少し先に飛んでしまった。



「あっ!」



サンダルを拾おうと、片足で地面に立った時、私の目に千波くんとセーラー服を着た女の子が並んで歩いているのが見えた。




千波くんも私に気づいたはずだけれど、すぐに女の子に向き直り話始めた。



2人は私から良く見えるベンチに座った。



また女の子が違う……。



毎回変わる千波くんの彼女を見て顔をしかめた。



6年生の私には、2人で歩いている=(イコール)彼女だと思っていた。



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