秘密の契約 書籍化記念番外編
でも今は、辺りはちょっとずつ暗くなっている時刻。



ちょうど、ママがお夕食をこれから作ろうかなっていう時間帯。



私は慣れない大きなサンダルを履きながら、とぼとぼと公園の中へ入って行った。




公園では小学校のクラスは別だけど知っている男の子数人が遊んでいる。



彼らは私を見たけれど、自分たちの持っているゲームが楽しいらしくすぐにゲーム機に顔を落とした。



「ゲームでも持ってくれば良かったな……」



私の口から深いため息が出た。



でもあの状態からゲームを持ってくるなんて出来なかったし、思いつかなかった。



ママから逃げるだけで精一杯だったから。


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