君の左のポケットで~Now&Forever~
レンが連れていってくれたのは、ちょっと小洒落たお店。
あまり広くない店内は柔らかいオレンジ色の灯りに包まれていた。
入り口に大きな水槽がおいてあって、黄色い魚が泳いでいる。
「これ、食べられちゃうの?」と聞いたら、また笑われた。
何組かのカップルと、グループ客が楽しそうに会話をしていて、
テーブルの上には、パスタやサラダやビール、綺麗な色のお酒とかが乗っている。
わたしとレンは、奥のテーブルに案内された。
腰かけた椅子はやんわりと腰を包んで、おもわず「ふう」と声が出た。
外を歩くって、結構大仕事。
「なんにする?」
メニューを広げたレンは、その上で忙しく目を動かしている。
並んだ文字を見たけれど、一体それがどんな料理なのかよくわからない。
「なんでもいい」
目をこすりながら応えると、「じゃ、選んじゃうよ」と言ったレンは店員さんにテキパキと注文をした。