白雪姫?
――
「はっ、はっ、やっと着いた…。
老体には響くね、この道…。」
やっとの思いで、白雪姫の住む家に到着した女王様。
小人達が出払ったのを確認すると、素早く戸口に駆け寄りました。
コン、コン
軽くノックをすると、家の中から「はーい」という、可愛らしい声が聞こえました。
いえ、女王様にとっては憎らしい声ですね。
「どちらさま?」
やはり、中から出てきたのは、あの白雪姫でした。
女王様は掴み掛かろうとするのをぐっと我慢して、出来るだけ穏やかな声色で言います。