あの日の朱雀
「もうお前とは、兄妹でいられない。」
離縁届。
「どう…してっ…」
震える声で言った。
「俺は大手企業の娘さんと結婚する事にしたから。」
サラッと言うお兄ちゃん。
「お前を連れて行くわけにもいかない。この土地も売り払う。」
そんなっ…
「やめてっ!!!パパとママの思い出がっ…」
泣き出す私。
「文句あんのか?」
「ひっ…」
怒った時の低い声。
「俺、今までお前の子守してきてやったろ?金もだしてやったんだし。」
そう言って紙を取り上げるお兄ちゃん。
「残りの財産、お前に全部やる。親父にも先週会ってきた。」