Dear my Dr.
また喉がつかえそうだ…。

そんな私をよそに、お義母さんがいつもの太陽みたいな笑顔で言う。

「美波ちゃん、いっぱい食べてね」

「ありがとうございます、美味しくいただいてます」

「たくさん食べて、丈夫な赤ちゃんを産まないとねー」

「へ!?…っごほっ…!!」

本気でムセた。

お義母さんに悪気はないのだけど、何とも言えない気恥かしさが…!

「母さん…」

「あら、だって夫婦でしょ?してることしてるんでしょ?」

「そういうことを食事中に言う?」

「だってー、孫の顔を見るのが楽しみなんだものー」

セレブなはずの茅島家が…お下品。

けれど、ガチガチに固められたお堅い家よりも、アットホームな雰囲気が好き。

悠ちゃんののんびりした性格も、こんなお家で育ったお陰。

「私も、お義母さんみたいな“肝っ玉母さん”になりたいです」

「そのためにはヤンチャ坊主3人くらい産まなきゃね」

「大変そうですねぇ~」

「そりゃ大変よぉ!」

そんな私に、悠ちゃんは苦笑い。

茅島家の嫁は、大変だけど楽しい。
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