《完》DEVIL'S SWEET 〜天使の憂鬱〜
ちょうどいい。

引き止められないなら、
さっさと出ていくまでだ。



「英紀、行こう」



オレは立ったままだった
英紀に声をかけて出口に
向かって歩き出した。



社長は『待ちな――…!』
と呼び止めようとした声を
途中で飲み込み、顔を背ける。



(しょせん社長も臆病者
なんだね――…)



そんな彼女に冷たい視線を
チラリと向けてから、
オレは勢いよくドアを
開けて部屋を後にした――。





     ☆☆☆☆☆



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